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金沢駅 着いたらそこが観光スポット! か、どうかは、あなた次第。

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北陸新幹線の開業以来、東京とのアクセスが便利になった金沢駅

開業前に比べて、人が増え、昔の金沢駅を知っている人間からすると隔世の感があります。

 

その金沢駅。観光スポットとされることも多いですが、それはあなた次第です。

 

事前に少し知識を入れておくと、金沢駅を観光スポットとすることが出来ますよ

その知識の足しになるかもしれないことをご紹介します。

 

 

金沢とおもてなしの象徴が観光スポットに

 

金沢駅東口(兼六園口)に構えるのが、

 

「鼓門」「もてなしドーム」

 

もてなしドームと鼓門  写真提供:石川県観光連盟

 

この2つは金沢そのものとおもてなしの象徴として、表現されています。

カメラを向けている人も多く、金沢らしさの撮影スポットになっています。

 

鼓門

 

鼓門の特徴

「つづみもん」と読みます。

 

らせん状にそびえる木製の2本の柱が印象的。高さは13.7m。

 

 

金沢駅 鼓門の柱。

 

屋根はゆるいカーブを施した面格子。幅は24m。

 

木材は、米マツ集成材を使用。屋根は銅板を葺いている。

 

金沢駅 鼓門の柱と屋根の面格子

 

※米(ベイ)マツ:マツ科の針葉樹。北アメリカの太平洋側に分布し。高さ50~70m、直径1~5mになる。

※集成材:品質・強度の安定性が高い。小さく切った木材を乾燥させて、接着剤で組み合わせた木材。

 

らせん状の柱の中には、隣の「もてなしドーム」に降った雨を再利用する送水管が通されています。

これは、雨が多い金沢らしい仕組みと言えるかも知れません。

 

 

鼓門のコンセプト

 

能で使われる鼓の「調緒(しらべお)」をモチーフとしています。

※調緒:鼓の皮を締め付けるひも。音色の高低の調整を担う。

 

鼓門は鼓の調緒がモチーフ

 

でも、何故、なのか?

 

実は金沢は能楽に慣れ親しんだ街なんです。

 

能:般若

 

金沢市内には、石川県立能楽堂や金沢能楽美術館があり、今も能楽は金沢に根付いています

私の妻も中学生の時に、能楽鑑賞の時間があったそうです。

(妻が「狂言の方が面白かった」と言っていたのは内緒ですが)

 

金沢能楽美術館  写真提供:金沢市

 

元々は、金沢がある加賀藩の藩祖前田利家が能を好んだのが始まり。

その後、5代加賀藩主綱紀の時代に、加賀藩内の能を宝生流で統一

それが江戸末期には、「加賀宝生(かがほうしょう)」と言われるようになります。

 

能楽堂

 

加賀宝生は、町人が兼業の能役者として存在したのが特徴的とされています。

大工や屋根を葺く親方まで謡(うたい)の素養があり、金沢では「謡が天から降って来る」と言われる程だったそうです。

 

そのため、能楽が身近だった金沢の象徴として、鼓門は能楽の鼓をモチーフとしています。

その身近な能楽の鼓をモチーフとした鼓門で、お客様をお迎えしたいというのがコンセプトです。

 

金沢と能の関係。

知っていれば、金沢駅の鼓門を観光スポットとして、楽しめませんか?

 

もてなしドーム

 

もてなしドームの特徴

アルミ合金に強化ガラスを組み合わせて作られたドーム型屋根。

 

強化ガラスは3,019枚使用。1.8mの積雪にも耐えられるそうです。

 

金沢駅 もてなしドーム 写真提供:石川県観光連盟

 

また、正方形のガラスは一枚も使われていません。

いや、誰も気づかんやろ・・・、という技術も使われています。

 

アルミパイプは6,000本使用。

 

大きさは、高さが29.5m、幅が駅側80m、道路側30m、奥行き60mの巨大ドームです。

 

 

もてなしドームのコンセプト

 

「弁当忘れても、傘忘れるな」と言われる程、金沢は年間を通し、降雪、降雨が多い街です。

 

もてなしドームは、そんな金沢の気候を表わすと同時に、訪れてくれた人へそっと傘を差しだす様な金沢市民の優しさともてなす気持ちをコンセプトとしています

 

金沢駅もてなしドーム   写真提供:金沢市

 

もてなしドームの、金沢の気候に裏打ちされたコンセプトを知っておいて貰うと、観光スポットになりませんか?

 

金沢駅は世界で最も美しい駅14選に日本で唯一選出

 

金沢駅は、2011年にアメリカの旅行雑誌「TRAVEL + LEISURE(トラベル&レジャー)」誌のWEB版の「世界で最も美しい駅14選」の1つに選ばれています。

この「TRAVEL + LEISURE」は北アメリカの富裕層向けの月間旅行雑誌で、発行部数は約100万部

 

選定基準は少し調べてみましたが、正直よく分かりません・・・。

ただ、選ばれている他の13駅は確かに美しいと感じる駅が多いのは確かです。

 

そんな中で、日本で唯一選ばれているということは、金沢駅は北米の視点から見ても美しいと感じられる駅なんでしょうね。

 

金沢駅 広場内に日本3大用水のひとつが

 

少しマニアックかも知れませんが・・・。

 

日本三大用水のひとつ、「辰巳用水」が引き入れられ、金沢駅の地上・地下広場内の流水として使用されています。

 

※日本三大用水:箱根用水・玉川上水・辰巳用水。長野の五郎兵衛新田用水を加えて、日本四大用水といわれることもある。

 

金沢 辰巳用水  写真提供:金沢市

 

金沢は用水の街で、街中には多くの用水が敷設されています。

そのなかで、辰巳用水は約380年前に掘られたトンネルを現在も使用しているという珍しい用水です。

 

兼六園にひきこまれているのも辰巳用水で、同じ用水が金沢駅にも引き込まれてます。

 

意外と知らない、用水の街金沢を知るきっかけを金沢駅で作ってみて下さい。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

 

意外と色々な要素が詰まっていませんか?

 

そんな金沢駅は、移動手段の拠点として考えるだけなのか、少し知識を持って見てみるかによって、見え方が大きく異なると思います。

 

どちらが良いとか悪いとかではなく、人それぞれの見方によって、金沢駅も立派な観光スポットにもなるということだと考えます。

 

金沢駅 楽しめる要素は意外と豊富

 

事前に少し知識を入れてみるというのは、京都や東京などと違い、観光スポットが限定的な金沢を含む地方都市の楽しみ方の一つだと思います。

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